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第28話 「It’s Too Late(Carole King)」by マツモニカ
今回のゲスト、クロマチックハーモニカ奏者マツモニカさんに選んで頂いたキャロルキングの「It’s Too Late」。 僕は本当に自作以外の曲をカバーしたり研究したりする機会が少なく、キャロルキングの事も黒人女性だと思ってた程でした。過去に「You've Got a Friend」を歌わせてもらった事はあるものの、この曲「It’s Too Late」はなんとなく聴いた事がある程度でしたが、いざ中身を掘り下げてみると僕の中に通ずる感覚が満載の楽曲で、自分の親よりも年上の大先輩に感服した次第です。
ところで、芸術は自由であることが一番大事なのは当たり前ですが、こと真面目に音楽を仕事になんかしてしまうとこれが難しくなったりもするわけです。なにか自分で勝手に制限を設けてしまうというか。 そんな中、マツモニカさんが全体的におっしゃってる事は「なんでもいい」「こだわりは別にない」「カッコイイメロディが好き」…。この本当〜に素晴らしい演奏でセッションしてくださったマツモニカさんの音楽の根源に「こだわりがないというこだわり」があったことに僕との共通点を見出せ感激致しました。 さらに氣になったワード、「pops」とか「ヒット曲」という定義は、僕も大いなる自由を感じられて大好きなわけですが、抽象度が高過ぎて実態が掴めないという紙一重な側面もあります。 でもだから良いのです。
もっともっともっと、幅広い世界が僕の目の前に現れてくるように「好き」を爆発させたい。 そんな風に思えた音楽会でした